電脳筆写『 心超臨界 』

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( チャールズ・モーガン )

不都合な真実 《 コストカット構造が事件を起こした――渡邉哲也 》

2024-08-02 | 05-真相・背景・経緯
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テレビ局も同様で巨大な固定費の源である正社員の数を減らし、残った社員を総マネージャー化すれば、基本的に赤字にならない。というのは番組製作にかかる運営費、人件費などの諸経費を全て製作会社が持つからだ。製作会社は自分たちでスポンサーまで見つけてきて、スポンサーのCM込みで番組を放送する。いわば放送波レンタル業になってしまえば、テレビ局自体は赤字化しないのだ。


『情弱すら騙せなくなったメディアの沈没』
( 渡邉哲也、徳間書店 (2021/10/30)、p53 )
第1章 切り裂かれたメディアのビジネスモデル

◆コストカット構造が事件を起こした

経営環境の悪化から、テレビ局と子会社の関係がさらに進んだ形になっている。

製作の全てを製作会社に委託し、完成品を納品させた番組を完パケ(完全パッケージの略で、フルパッケージを略した「フルパケ」も同じ意味で使われる)番組という。自社製の場合、番組製作が予算通りにいかないこともあるが、完パケの場合、金額を定めて契約すれば、予想外のコストがかからないのは一般の製造業と同じだ。

42ページの「フジテレビ放送事業収入と放送事業原価の推移」で原価が下がっていく背景には、こうした完パケ納品がある。

このコストカットモデルが積極的に行われたのが百貨店業界だ。

かつてデパートは自分たちで仕入れて自分たちで商品を売っていたが、「合理化」「効率化」「高利益化」を目指して、どんどん社員数を減らしてマネージャーだけにした。

テレビ局も同様で巨大な固定費の源である正社員の数を減らし、残った社員を総マネージャー化すれば、基本的に赤字にならない。というのは番組製作にかかる運営費、人件費などの諸経費を全て製作会社が持つからだ。

製作会社は自分たちでスポンサーまで見つけてきて、スポンサーのCM込みで番組を放送する。

いわば放送波レンタル業になってしまえば、テレビ局自体は赤字化しないのだ。もちろん最低限の設備は必要になるが固定資産税とか建物の維持コストに関しては、テナントなどの「電波不動産業」で採算を取っていけばいい。

だが、この外注依存体質でも問題点が噴出した。

2020年1月21日に東京MXテレビが謝罪文を発表することになった「ランボルギーニ詐欺事件」である。

事件の舞台となったのは2019年1月8日深夜から同年3月27日に、MXテレビで放送された番組「欲望の塊」だ。歌舞伎町のホスト30人が、2000万円相当のランボルギーニ獲得を目指して、ゲームを行うというあまりにもチープな内容だった。

ところが番組終了から1年経っても優勝者にランボルギーニが送られないことを、当事者がTwitterでつぶやいたことから、事態が発覚。しかも番組参加にあたって「店の広告料」の名目で、製作サイドに1人あたり約150万円を支払っていたと参加者たちは主張した。

この番組は製作会社発案どころか企画会社が製作会社に持ち込んだものだった。製作予算やランボルギーニ代、出演者のギャラも含めて全ての諸手続きを企画会社が行い、製作会社は撮影してMXテレビから買い取った番組枠に納品するのみだった。

子請け任せどころか孫請け丸投げという、杜撰な製作過程を経て実際に放送されたのだ。
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